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2023年2月9日【テクノロジー】

MoT、タクシー業界の人材獲得に向けた取組みを3月開始

NEXT MOBILITY編集部

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タクシーアプリ「GO」を運営するMobility Technologies(モビリティテクノロジーズ/以下、MoT)は2月9日、その知見を活かし、タクシー業界の人材獲得に向けた実証的な取り組みを、3月より開始すると発表した。

 

取り組みでは、タクシー事業者と共に、独自にアプリ専用車両と専用乗務員を稼働することで、喫緊の課題となっている都市圏の供給不足を解消し「GO」ユーザーの利便性向上を図る。

 

MoTは、従来とは異なるアプローチで将来の乗務員獲得を行うことで、慢性的なタクシー業界の人手不足解消と、需給バランスに応じた効率的な運行の実現、さらには現代社会に広がる多様性に応じた新しい働き方を提案するとしている。

コロナからの回復でタクシー供給が不足

2020年4月に前年比6割減という大幅な売上げ減を記録したタクシー業界ではあるが、昨年12月には、2019年比で全国で8割程度、都内では96.6%とコロナ前の水準に戻りつつある(全国ハイヤー・タクシー連合会調べ/2019年同月比)。

 

一方でタクシー乗務員数は、全国で2013年より継続して減少する傾向にあり、特に都内では2021年、2019年比約16.5%(5.5万人)減と大きく減少(東京ハイヤー・タクシー協会調べ)。そのため、朝の通勤時間帯や荒天時など、需要が高まるタイミングで供給が足りていない状況にあると云う。

 

乗務員の間口を広げたい

これを受けて、以前より乗務員の求人募集を転職サイトに掲載し、全国のタクシー事業者に人材紹介を行う取り組みを実施してきたMoTは、需要が高まり注文が受けきれないという短期的な課題と、公共交通機関であるタクシーの担い手不足という長期的な業界課題を解決すべく、今回、新たに人材領域への参入に挑戦。3月より、以下の取り組みを行うと発表した。

 

<取り組み内容>

・日本交通グループのハロートーキョー社と協業し、「アプリ注文のみ受ける車両」と「供給不足になる特定の時間帯やエリアをカバーするための乗務員」を稼働。

 

・専用車両では、アプリからのGO Pay決済・目的地入力済みの注文のみを受け、特別な指示がない限り、カーナビゲーションに従って走行。

 

・乗務員には、主に自動車運転免許取得後三年以上を経過した人を対象に、会社のサポートで二種免許を取得したパート従業員を採用。

 

・通常、歩合制で20時間程度の隔日勤務が一般的な乗務員の稼働を、時給制のコアタイム6時間、週3日程度とする(予定)。

 

なお、MoTでは既に乗務員の採用活動を開始しており、「副業として平日日中の短時間だけ働きたい」、「地理に不安があったがこれを機に挑戦したい」など、これまでタクシー乗務員を職業の候補としてこなかった人からの応募も。今後は、研修等の準備を経て、3月から都内での実証(10~20台)を進めていくと云う。

 

 

事業者との検証を通じて業界を活性化

この取り組みでは、MoTが採用活動の窓口として候補人材を紹介し、ハロートーキョーで雇用・教育・管理を実施。また、「GO」からの送客に加え、客が乗車する可能性が高いルートをナビゲーションする「お客様探索ナビ」による効率的な営業サポートの他、次世代AIドラレコサービス「ドライブチャート(DRIVE CHART)」による事故削減支援など、実績を積んだITサービスを活用し、安全な運行を支援する。

 

ハロートーキョーでは、タクシー・ハイヤー事業者としてのこれまでの知見を踏まえ、労働者の働き方への要望に応えながら、現在の法的枠組みの中でユーザーと乗務員双方に安全な運行を実施。安全面に関しては、パート雇用者に対し、入社前の健康診断実施や乗務前の約1カ月の研修、また日々の血圧やアルコールチェックなど、正社員の乗務員と同様の管理を行い、特に配慮して行くと云う。

 

両社は、需給バランスの均衡を保ちつつ収益性が確保できる教育・管理・運用の方法を検証し、同様の取り組みを全国に拡大。業界の人材不足解消・遊休車両の活用による供給量を確保することで、多様化する働き手の受け皿となる社会的意義の追求および業界活性化を目指すとしている。

 

[MoT会社概要]

– 社名:株式会社Mobility Technologies
– 所在地:東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー16F
– 設立:1977年8月
– 事業内容:タクシー事業者等に向けた配車システム提供などモビリティ関連事業

 

 

※以下関連リンク、 は新たな別ウインドウが開くマークです。

 

タクシーアプリ「GO」: https://go.mo-t.com/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。