トヨタ自動車傘下のレクサス（LEXUS）ブランドは６月１日、新型ラグジュアリーSUV「RX（プロトタイプ）」を世界初公開した。日本での発売は、2022年秋頃を予定していると云う。
1998年に北米でラグジュアリーSUVのパイオニアとして誕生したRXは、2005年、ブランド初のハイブリッド（HEV：Hybrid Electric Vehicle）モデルとなる「RX400h」を発売し、ラグジュアリーSUV市場に初めてHEVモデルを導入。現在まで（2022年4月末時点）に、約95の国と地域で累計約350万台を販売してきた。
今回、レクサスは、このブランドを牽引するグローバルコアモデルであるRXを全面的に刷新。5代目となるモデルチェンジにあたり、以下の変革に挑戦したと云う。
その1つ目は、「対話できるクルマ、走って楽しいクルマ」への挑戦。車両の素性を徹底的に磨き上げることで、レクサスの原点である上質な乗心地と高い静粛性を大切にしながら、「Lexus Driving Signature（レクサス・ドライビング・シグネチャー）」を更に進化。また、グローバルコアモデルとして、より一層多様化するニーズやライフスタイルに応えつつも、カーボンニュートラル社会の実現に貢献すべく、多様なパワートレーンを設定した。
パフォーマンスモデルである“RX500h F SPORT Performance”には、RZに続き、電動化技術を活用して緻密な制御で、前後輪のグリップ力を最大限に活かしつつ車両姿勢をコントロールする、四輪駆動力システム「DIRECT4」を採用。新開発のハイブリットシステムと組み合わせることにより、ダイレクトかつトルクフルで気持ちのいい、電動車の新たな走りを実現していると云う。
2つ目の挑戦は、デザインの変革。エクステリアデザインでは、新たな走りを予感させる、踏ん張り感のあるスタイルを表現。レクサス独自の塊感のある「スピンドルボディ」と、冷却機能を両立するフロントグリルが一体となった造形とした。インテリアデザインでは、人間中心の「Tazuna Concept（タズナ・コンセプト）」に基づいた、クルマとドライバーが直感的につながり、操ることを楽しむためのドライバー席と、開放的で快適な居住空間の両立を目指した。
＜主要諸元（プロトタイプ）＞
– 全長：4,890mm（±0）
– 全幅：1,920mm（＋25）
– 全高：1,695mm（－10／＊1）
– ホイールベース：2,850mm（＋60）
– タイヤサイズ：19／21インチ
（ ）括弧内は従来型との差。
＊1：地域／仕様によって異なる。
レクサスは、カーボンニュートラル社会実現に向け、2019年発表の電動化ビジョン「Lexus Electrified」に基づいて、電動化技術を用いた基本性能の大幅な進化を実現し、HEVやプラグインハイブリッド車（PHEV：Plug-in Hybrid Electric Vehicle）などのプラクティカルな電動化車両を提供し、2030年までに全てのカテゴリーでバッテリー式電気自動車（BEV：Battery Electric Vehicle）のフルラインアップを実現。2035年にはグローバルでBEV100％の販売を目指すとしている。
［新型RXの主な特長］
①徹底的に鍛え上げられたクルマの素性
・慣性諸元の優れたパッケージの実現。
・高い運動性能を実現するGA-Kプラットフォームとマルチリンク式サスペンションを搭載。
・高剛性ボディと軽量化の両立。
・レクサスの原点である上質な乗心地と高い静粛性の実現。
②パフォーマンスモデル「RX500h F SPORT Performance」
・ドライバーの意図に忠実に応える走りを支える四輪駆動力システム「DIRECT4」を搭載。
・リヤに“高出力モーターeAxle”を搭載する新開発ハイブリットシステム「2.4L-T HEV」を採用。
・走行時の車両姿勢をコントロールするブレーキ車両姿勢制御を搭載。
・高い取り回し性と高速での安心感を実現する大舵角DRSを搭載。
③多様化ニーズに応える多様なパワートレーン（＊1）
・電動化技術による新たなドライビング体験を実現する「2.4L-T HEV DIRECT4」（RX500h）。
・クラストップレベルのEV航続距離と力強い加速性能を実現する「2.5L PHEV E-Four」（RX450h+）。
・低燃費と気持ちの良い走りを実現する「2.5L HEV E-Four／FF」（RX350h）。
・トルクフルでダイナミックな走りを実現する「2.4L-T AWD／FF」（RX350）。
④機能性やパフォーマンスに根差したプロポーション
・新たな走りを予感させる、低重心で踏ん張り感のあるスタイル。
・新たなフロントアイディンティティの表現、「スピンドルボディ」。
・走りの楽しさを最大化させるコックピット。
・開放感ある広がりと乗員全員が包み込まれる空間。
・独自性と上質さを表現するエクステリアカラーと品格のある空間を演出するインテリアカラー。
⑤人間中心の考え方に基づいた最新の予防安全機能
・先進の予防安全技術「Lexus Safety System +」。
・快適な移動を支える「Lexus Teammate」。
・先進技術による新たな体験価値。
レクサスインターナショナル（Lexus International）で新型RXのチーフエンジニアを務める大野貴明氏は、新型RXの発表に際して、以下のように語っている。
「初代RXがラグジュアリーSUVとして誕生して24年。これまで世界各国の多くのお客様にご愛顧をいただきました。
5代目となる今回、「運転が楽しい」という喜びをより多くのお客様へお届けしたいという想いのもと、レクサスのグローバルコアモデルだからこそ、守りに入らず、変革に挑戦してきました。
『このクルマに乗って走ること自体が楽しくなった』、『同じドライブでも、もっと気持ちいい感覚になれた』、そんな素の自分になれるクルマを目指して、徹底的にクルマの素性を鍛え上げ、新たな走りや、魅惑的でありながらも機能に根差したデザインを追求し続けてきました。
開発と生産が一体となり、お客様に寄り添い、人生を豊かにする愛車となれるように、新型RXを最後まで妥協せずにつくり込んでまいりました。ぜひご期待下さい」。
■（レクサス）新型RX特設サイト：https://lexus.jp/models/rx/worldpremiere/ 