NEXT MOBILITY

MENU

2019年8月9日【テクノロジー】

ホンダとシボレー、インディカーのHVシステム開発へ

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

インディカー(IndyCar)は8月1日、インディカー・シリーズの2022年シーズンのマシンをハイブリッド(HV)化すると発表した。

 

ホンダとゼネラルモーターズ(GM)ブランドのシボレー、それぞれのエンジンと組み合わせた共通のHVシステムを開発し、エンジンとモーターで900馬力以上の出力を発揮するパワートレインを目指すと云う。

これに際して、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(Honda Performance Development)の社長、テッド・クラウス氏は、以下のように話している。

 

「レースは、ホンダの新たな技術と人材の発展に、長年大きな役割を果たしており、今回の発表は、将来の自動車ビジネスにとって不可欠な、レースを通じて人と技術の発展を可能にするものです。同時に、パワートレインの電動化に対応することで、インディカー・シリーズのマシンとレースの質が向上し、すばらしいレースをファンにお見せすることができるでしょう。

 

インディカーのマシンにHVシステムを投入することは、ホンダが生産する自動車全体をHV化、電気自動車化することでCO2排出量を削減するという方針と通ずるものがあります。お客様が、環境に配慮したモビリティーで運転を楽しんでもらうのと同様に、HVパワーをインディカーに導入することは、ファンの皆様にさらにレースを楽しんでいただけるものになるでしょう」。

 

インディカー・ロゴ

 

2030年までに世界自動車販売の2/3の電動化を目標に掲げるホンダは、製品の魅力を高めつつ、CO2排出量を削減するという目標を達成するため、今年初め、2モーターHVシステムの適用拡大を発表。インディカー・シリーズにおけるHVへの挑戦は、この方針をさらに推し進める機会でもあると云う。

 

ホンダは2015年、独自のHVパワートレイン搭載の車両でF1レースに参戦。今回のインディカーの共通HVシステムとは異なるが、導入にあたり、次世代の人材育成や開発プロセスに貢献。近年のF1等の経験は、HVシステムの普及を目指すホンダにも、インディカーの今後の戦略にもよい影響を与えるだろうとしている。

 

 

[インディカーにおけるハイブリッドシステム]

 

インディカーが導入を目指す共通HVシステムは、マシンのブレーキシステムからエネルギーを回収するモーター、インバーター、および蓄電デバイスで構成される。

 

これにより起動は、外部スターターから、コックピットのドライバー自身が行えるように。また、レース中に使用される「プッシュ・トゥ・パス」システムは900馬力超になると予想され、タイム向上にも貢献。

 

ドライバーがマシンを再起動できることから、マシンの立ち往生による危険を減らし、マーシャルによる復帰待ちやマシンのけん引などにともなうコーションフラッグの掲示等、レースのタイムロスも減少。その結果、ファンにとっても退屈なレースが減るというメリットが得られると云う。

 

インディカーの新たなパワートレイン戦略は、予定されている次世代型シャシーと合わせて、現在、投入に向けた調整が行われている。

 

また、シリーズに参戦するエンジンメーカーとチームが長期にわたって安定的に参戦できるよう、インディカーは、22年から27年までの6年間、新しいエンジン規制を実施すると発表している。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。