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2021年5月24日【イベント】

TGR、2021年JRC第5戦で勝田/木村組が2位表彰台

NEXT MOBILITY編集部

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TOYOTA GAZOO Racing(以下「TGR」)は5月24日、2021年全日本ラリー選手権(JRC)第5戦「RALLY丹後2021」(開催:5月22日〜23日)の結果を発表した。

 

TOYOTA GAZOO Racingの勝田範彦/木村裕介組が2位、眞貝知志/安藤裕一組が6位でそれぞれ完走を果たし、勝田/木村組がチーム加入後初の表彰台を獲得した。

 

次戦は6月11日(金)~13日(日)、群馬県高崎市を中心に開催される全日本ラリー選手権(JRC)第6戦MONTRE 2021に出場を予定している。

TOYOTA-GAZOO-Racing・ロゴ

TGRは、モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的に、2015年から全日本ラリー選手権に参戦している。2021年からはGRヤリスをベースとする「GR YARIS GR4 Rally」を投入し、最上位カテゴリーであるJN1クラスへの挑戦をスタートした。

 

チームは5月の第4戦久万高原ラリーが延期されたことを受けて、GR YARIS GR4 Rallyのテストを実施。今回の第5戦丹後では、テストやこれまでの実戦データから得た知見をもとに、デファレンシャルや足まわりの仕様に改良を施した新仕様のGR YARIS GR4 Rallyを勝田選手がドライブした。

 

ラリー初日は晴れの予報となっていたものの、SS1のスタート直前に小雨が降り、路面は乾いた部分と濡れた部分が混在する難しいコンディションになるも、勝田選手はベストタイムを記録。SS2も連続して制し、ラリー序盤でJN1クラスの首位を走行した。

 

その後、勝田選手は2番手に順位を落としたが、ラリー2日目のSS10で大会通算3度目となるベストタイムを獲得する速さを見せ、2位でフィニッシュ。チームはGR YARIS GR4 Rallyで初の表彰台を獲得した。眞貝選手も6位で完走している。

 

 

SSベストタイムをマークしたGR YARIS GR4 Rally

先輩メカニックから作業を教わる初参加の女性社員

 

 

■豊岡悟志(チーム監督)
今大会は緊急事態宣言化の開催で、全員に抗原検査をして、宿泊や道中や食事でも密にならない様に感染予防を徹底して参加させていただきました。ラリーではデータを比較すべく、勝田選手と眞貝選手で異なる仕様で走ってもらいました。改めて勝田選手の並外れた速さや、眞貝選手の繊細なフィードバックなど、クルマと向き合ってくれる4人のクルーには感謝です。これからもチーム一丸となり、ラリーという最高の舞台で「人とクルマを鍛える」を進化させて行きます。

 

■勝田範彦(ドライバー)
エンジニアやメカニックの頑張りで、GR YARIS GR4 Rallyは本当に良くなりました。集中的なテストも行っていただき実戦に対してのノウハウも増えました。もちろんテストと本番はまったく違います。テストでノウハウを生かし、更に実戦で鍛えることが、このマシンにとって本当に有効だということでしょう。今回のラリーを終えて、良かった部分を土台としてさらに変化をつけていけば、クルマはもっと速くなるはずです。次のモントレーは各SSの距離が長いので、ひとつひとつ課題をクリアにして挑みたいです。

 

■眞貝知志(ドライバー)
最終日にはタイムアップもできましたし、とても前向きなイメージを得ることができました。チームにはセクションごとに、エンジンやサスペンション、ブレーキ、タイヤなど、様々なことをフィードバックしていますし、逆にチームからは、即座に分析したデータを基に、私がこのクルマをより速く走らせるためにはどうするべきかというアドバイスを、次のセクションのSSが始まる前に頂けました。こうした連携もあって、チームと一緒に戦っているという実感がありますね。今後も一丸となって成長を続けていきたいと思います。

 

■宮本昌司(チーフメカニック)
今季はメカニック全体として経験値が浅いのですが、徐々にスキルが上がり、できることも増えてきました。各車両の担当間で議論や交流が活発化していますし、こうした点は2台体制の大きな長所だと思います。今後はシーズン後半のグラベル(未舗装路)ラリーに向けた準備も進めますが、まずはターマック(舗装路)ラリーのひと区切りとなる次戦モントレーで、これまで得たものをしっかり反映させて好結果を目指します。

 

■行木宏(エンジニアサブリーダー)
前戦 唐津で得たデータを分析し、丹後に向けたショックアブソーバーやデファレンシャルなど、多くのセッティングを見直してきました。今回は勝田選手/木村選手に良いタイムを記録して頂きましたし、眞貝選手/安藤選手にはモントレーに向けて貴重なフィードバックを頂けました。次戦モントレー及びグラベル初戦の次々戦カムイに向けて準備を進めて行くとともに、全日本ラリーの実戦でクルマを鍛えることで得られた知見を、今後の市販車両にも活かしたいと考えています。

 

■RALLY丹後2021 JN1クラス最終結果
1 福永 修/齊田 美早子(シュコダ・ファビアR5) 1:32:42.5
2 勝田 範彦/木村 裕介(GR YARIS GR4 Rally) +30.2
3 柳澤 宏至/保井 隆宏(シュコダ・ファビアR5) +55.5
4 奴田原 文雄/東 駿吾(トヨタGRヤリス) +1:43.2
5 鎌田 卓麻/松本 優一(スバルWRX STI) +2:18.8
6 眞貝 知志/安藤 裕一(GR YARIS GR4 Rally) +3:49.6
7 小濱 勇希/加勢 直毅(スバルWRX STI) +4:10.0
8 山本 悠太/立久井 和子(トヨタGRヤリス) +6:32.4
参戦12台、完走8台

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。