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2019年4月10日【新型車】

トヨタ、新4WDシステム採用の新型RAV4を発売

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車・ロゴ

トヨタ自動車は4月10日、RAV4(*1)をフルモデルチェンジし、全国のトヨタカローラ店、ネッツ店、ならびにトヨタモビリティ東京を通じて発売した。

 

メーカー希望小売価格(税込)は、260万8,200円から。

 

 

 

 

新型RAV4の開発コンセプトは「Robust Accurate Vehicle With 4 Wheel Drive(SUVらしい力強さと使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WD)」。

 

新4WDシステムによる走行性能向上の他、クラストップレベルのラゲージスペース(*2)や、使い勝手を考慮した小物入れやカップホルダーなどのユーティリティ、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備し、またコネクティッドサービスも利用できる。

 

 

 

 

世界初となる新4WDシステム(*3/*4)の「ダイナミックトルクベクタリングAWD」は、走行状況に応じて、前後トルク配分に加え、後輪トルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」を搭載。ドライバーの狙い通りのラインを安定した車両姿勢で駆け抜ける高い旋回性能を発揮すると云う。

 

また、4WD走行が不要と判断した時には、後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離す「ディスコネクト機構」を採用し、燃費向上を図っている。

 

開発を担当したチーフエンジニアの佐伯 禎一氏は、「お客様に『いつでも、どこでも、どこまでも』走りの楽しさを感じていただくだけでなく、お客様の好奇心を刺激し、新しいことにチャレンジする気持ちを呼び覚ますクルマを目指しました」と語っている。

 

*1:Recreational Active Vehicle 4 wheel driveの略。開発テーマは「アウトドアでも、アーバンシーンでも見て、乗って、楽しいクルマ」。
*2:ミディアムSUVクラスでの比較。2019年4月現在、トヨタ自動車調べ。
*3:前後ラチェットシフト式ドグクラッチで切断するディスコネクト機構を採用した点が世界初。2019年4月現在、トヨタ自動車調べ。
*4:G“Z package”とAdventureに搭載。

 

 

[販売概要]

 

– 販売店:全国のトヨタカローラ店、ネッツ店、トヨタモビリティ東京(株)
– 月販目標台数:3,000台
– 店頭発表会:4月20日(土)、21日(日)
– 生産工場:

トヨタ自動車 高岡工場
豊田自動織機 長草工場

 

 

[メーカー希望小売価格] (単位:円)

 

<グレード、エンジン、トランスミッション、駆動、価格(消費税込み/*5)>
– X、M20A-FKS(2.0Lダイナミックフォースエンジン)、Direct Shift-CVT、2WD(FF)、2,608,200

 

– X、M20A-FKS(2.0Lダイナミックフォースエンジン)、Direct Shift-CVT、4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)、2,835,000

 

– G、M20A-FKS(2.0Lダイナミックフォースエンジン)、Direct Shift-CVT、4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)、3,202,200

 

– G “Z package”、M20A-FKS(2.0Lダイナミックフォースエンジン)、Direct Shift-CVT、4WD(ダイナミックトルクベクタリングAWD)、3,348,000

 

– Adventure、M20A-FKS(2.0Lダイナミックフォースエンジン)、Direct Shift-CVT、4WD(ダイナミックトルクベクタリングAWD)、3,137,400 ◎

 

<グレード、エンジン+トランスミッション、駆動、価格(消費税込み/*5)>

– HYBRID X、リダクション機構付のTHSⅡ(A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン)、2WD(FF)、3,202,200

 

– HYBRID X、リダクション機構付のTHSⅡ(A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン)+E-Four(電気式4輪駆動)、4WD、3,450,600

 

– HYBRID G、リダクション機構付のTHSⅡ(A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン)+E-Four(電気式4輪駆動)、4WD、3,817,800

 

◎:掲載写真(除くオプション)
Direct Shift-CVT:Direct Shift-Continuously Variable Transmission-intelligent(自動無段変速機)
THSⅡ:TOYOTA Hybrid System Ⅱ

 

*5:北海道、沖縄のみ価格が異なる。価格にはリサイクル料金は含まれない。

 

 

[車両概要]

 

<SUVらしいデザインと、良好な視界>

 

■外観デザイン

 

・デザインは、「アクティブで力強いワクドキ感(Adventure)」と「都会にも似合う洗練さ(Refined)」を併せ持つコンセプトデザイン「Adventure & Refined」に基づき、幾何学形状の八角形(オクタゴン)2つを、90度ずらしてはめ合わせた「クロスオクタゴン」を造形のテーマとし、さらに外観の随所に多角形を織り込み、タフさと安定感のある個性的なデザインを表現した。またオフロード性能やSUVらしいリフトアップ感に効果のある大径タイヤ(*6)を採用した。

 

 

 

■オフロードイメージを象徴するグレード「Adventure」

 

・「Adventure」は、力強い押し出し感を表現する専用フロントグリルとフロントスキッドプレート、ボディのリフトアップ感を強める専用フロントバンパーとフロントフォグランプベゼルを装備した他、専用デザインの19インチアルミホイール、大型化したホイールアーチモールによって足回りの力強さを強調するなど、オフロードイメージの強化を図った。

 

 

 

 

■外板色

 

・外板色は、「Adventure」専用に新規開発したアーバンカーキを含む全8色を用意。加えて、「Adventure」では、ルーフ用の新規開発色アッシュグレーメタリックを組み合わせたツートーンカラー全4色を選択することができる。

 

 

 

 

■運転席からの視界

 

・インストルメントパネルを低くすることで圧迫感を抑え、ワイパーが室内から見えないように設計するなど、前方視界を確保。また、ドアミラー取付位置の最適化や三角窓によって、良好な斜め前方視界を実現。加えてリヤクォーターガラスの拡大やリヤドア後部のピラー断面を小さくし、斜め後方視界にも配慮している。

 

 

Adventure(内装色:オーキッドブラウン)

Adventure(内装色:オーキッドブラウン)

 

 

<ラゲージスペースと、ユーティリティ>

 

■ラゲージスペース

 

・リヤシート使用状態でも、クラス(*7)トップレベルのラゲージ容量580L(*8)を確保。さらに、6:4分割可倒式リヤシートや、ラゲージ床面の高さを2段階に調節できる2段デッキボードを採用。2段デッキボードは裏面を樹脂製とし、反転させることで雪や泥などで汚れたものも気兼ねなく積み込める。

 

・スマートキーを携帯していれば、リヤバンパーの下に足を出し入れするだけで、バックドアが自動開閉する「ハンズフリーパワーバックドア」を設定(*9)した。

 

 

 

 

■ユーティリティ

 

・インストルメントパネルの運転席側と助手席側、およびセンターコンソールに、小物類を置くことができるオープントレイを配置。充電用USB端子を各席で使えるよう、コンソールボックス内部に2個、後端部に2個、標準装備した。

 

 

<走行性能と、燃費性能>

 

■走りのコンセプトは「安心感と自然で正確なハンドリング」

 

・「Confident & Natural」をコンセプトに、路面の凹凸や横風などの外乱に対して車両が安定している安心感(Confident)と、ドライバーの意のままに操る、自然で正確なハンドリング(Natural)の実現を目指した。

 

■4WD統合制御「AWD Integrated Management(AIM)」(4WD全車対象)

 

・4WD統合制御「AWD Integrated Management(AIM)」により、駆動力、4WD、ブレーキ、ステアリングを統合制御。路面や運転状況に合わせて選択できるマルチテレインセレクトやTRAILモード、ドライブモードセレクトの走行モードに応じ、各制御を最適化する。

 

 

 

 

■パワートレーン(ガソリン車)

 

・ガソリン車では、TNGAの思想に基づいた直列4気筒直噴エンジン「2.0Lダイナミックフォースエンジン」と、無段変速機「Direct Shift-CVT」を組み合わされている。

 

・新開発した4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を世界初(*10)採用(*11)。走行状況に応じて、前後トルク配分に加え、後輪トルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」と、4WD走行が不要と判断した時には、後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離して燃費向上を図る「ディスコネクト機構」を採用した。

 

 

 

■パワートレーン(ハイブリッド車)

 

・ハイブリッド車には、TNGAの思想に基づいたエンジン「2.5Lダイナミックフォースエンジン」を搭載した、新型2.5Lハイブリッドシステムを採用した。

 

・ハイブリッド車の4WDシステムとして、最新のハイブリッド技術を継承した新型E-Fourを採用。後輪の最大トルクを増加させるとともに、前後輪トルク配分を100:0~最大20:80まで変更可能な新制御を採用。後輪のトルクを上げている。

 

 

 

 

■燃費(単位 : km/L)

 

 

 

<先進安全機能と、コネクティッド>

 

■最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車標準装備

 

・歩行者検知(昼間・夜間)及び自転車運転者検知(昼間)を行い、衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」。

 

・前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」。

 

・レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する「レーントレーシングアシスト[LTA]」。

 

・ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム[AHB]」。

 

・カメラで認識した道路標識をディスプレイに表示する「ロードサインアシスト[RSA]」。

 

・付帯機能として、先行車が発進したことに気づかず停止し続けた場合、ドライバーに知らせる「先行車発進告知機能」。

 

 

 

 

■パーキングサポートブレーキ(静止物、後方接近車両)

 

・低速走行時に壁や車両を検知するインテリジェントクリアランスソナー(*13)や、後退時に左右後方から接近する車両を検知して、衝突被害の軽減に寄与するリヤクロストラフィックオートブレーキ(*13)など、駐車場などでの安全を支援するパーキングサポートブレーキを採用した。

 

 

 

 

■コネクティッドサービス(*14)

 

・車載通信機DCMを全車に標準装備し、T-Connectサービスを3年間無料で提供。

 

・オペレーターサービス(*15)では、専任のオペレーターに24時間365日、口頭で条件や希望を伝えながら、目的地設定や情報検索の依頼ができる。

 

・ヘルプネットでは、突然の事故や急病時、ヘルプネットボタンを押すだけで専門のオペレーターに繋がり、車両位置情報に基づいて、迅速に緊急車両を手配。さらに、エアバッグ作動時には、自動でオペレーターに接続し、ドクターヘリ等の早期出動判断を行うD-Call Net(*16)にも対応。

 

*6:G“Z package”とAdventureは19インチ、GとHYBRID Gは18インチ、XとHYBRID Xは17インチを標準装備。
*7:ミディアムSUVクラスでの比較。2019年4月現在、トヨタ自動車調べ。
*8:VDA法による、デッキボード下段設置時の社内測定値。デッキボード上段設置時は542L。
*9:G“Z package”に標準装備、Adventure、HYBRID Gにオプション。
*10:前後ラチェットシフト式ドグクラッチで切断するディスコネクト機構を採用した点が世界初。2019年4月現在、トヨタ自動車調べ。
*11:G“Z package”とAdventureに搭載。
*12:国土交通省審査値。
*13:G“Z package”、G、HYBRID Gに標準装備。その他のグレードにオプション。
*14:トヨタスマートセンターと通信でつながり、ドライバー1人ひとりに寄り添ったカーライフを充実させるサービス。
*15:販売店装着オプションのT-Connectナビが必要。
*16:詳しくは、救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net<http://www.hemnet.jp/>)参照。

 

 

 

■(トヨタ自動車)RAV4 車両情報:https://toyota.jp/rav4/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。