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2019年6月10日【テクノロジー】

ルノーと日産、イスラエルにイノベーション・ラボを新設

NEXT MOBILITY編集部

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ルノーと日産自動車は6月10日、イスラエルのテルアビブ・アティディムパークに共同イノベーションラボの新施設「アライアンス イノベーション ラボ テルアビブ」を開設したと発表した。

日産+ルノー・ロゴ

新施設では、自動運転向けセンサーやサイバーセキュリティ、ビッグデータに焦点を当てて活動。両社は、このラボの開設により、現地のスタートアップ企業との協業や、イスラエル革新庁との独占的パートナーシップの加速が可能になるとしている。

 

ラボでは既に、Apollo Power、Argus、 AutoTalks、BrightWay Vision、Electreon、Enigmatos、IRP systems、Karamba、Moodify、 Saferide、Upstreamなど、現地の様々な段階にあるスタートアップ企業と10件以上の共同プロジェクトを実施。

 

コンセプトの検証とともに、スマートシティ実験区域でのプロトタイプの共同開発が可能なアティディムパークでは、1600㎡の広さを持つこのラボを、実車を使った技術検証のための空間や、オフィス空間としてスタートアップ企業に提供している。

ルノー・日産自動車・三菱自動車・ロゴ

イスラエル革新庁が選定する「テクノロジカル イノベーション ラボ」に選定されている同ラボは、スマートモビリティに特化した現地のスタートアップ企業に対し、コンセプト検証を行うための資金を提供。

 

スタートアップ企業や設立後間もないテクノロジー企業、起業家などに5年間で10億ドルの投資を計画するアライアンスの戦略的ベンチャーキャピタルファンド「アライアンス ベンチャーズ」と緊密に連携し、「マニブ モビリティ」に投資を実施している。

 

また更に、アティディムパークでスマートシティの実現を目指すスタートアップ企業向けに、実際の都市環境でのイノベーションエコシステムを提供する「シティ ゾーン」ともパートナーシップを結んでいる。

 

 

新施設の開所式には、テルアビブ市長のロン=フルダイ氏、イスラエル革新庁CEOのアハロン=アハロン氏、イスラエル交通省主任科学者のシェイ=ソファー博士、交通・建設・インフラを担当するテルアビブ副市長のマイタル=ラハーヴィ氏、テルアビブ大学地方自治体研究所代表のオーファー=パインズ氏、フランス、日本、欧州連合のイスラエル駐在大使に加え、アティディムパークCEOのサギ=ニブ氏、テルアビブのスマートシティ区域である「シティゾーン」のダイレクターを務めるギャビー=カミンスキー氏、ルノーと日産の現地輸入業者であり、同ラボの支援者でもあるカラッソ モータースCCOのアヴィ=ケニス氏など、パートナー企業各社が参加。

 

アライアンスからは、研究・開発を担当するアライアンスEVPの山口豪氏、研究・開発担当アライアンスDEVPのガスパー=ガスコン氏、研究・先行技術開発を担当するアライアンスSVPの浅見孝雄氏、アライアンス ベンチャーズで投資案件を担当するダイレクターのクリスチャン=ノスケ氏、先行技術担当のアライアンス グローバル ダイレクターであるソフィ=シュミートリン氏が出席した。

 

 

研究開発を担当するアライアンス副社長の山口豪氏は、以下のように話している。

 

「グローバルなイノベーションのハブ拠点であり、とりわけ自動車技術に強いイスラエルの地に、この新しい施設を開設することは、我々の活動を次の段階に進める上で自然な流れと考えています。

 これにより、イスラエルのスタートアップ企業のエコシステムの強みを活用できるようになります。最先端の技術を持つ将来有望なスタートアップ企業との協業を通して、我々は未来のモビリティに不可欠となる様々な主要技術を開発していきます」。

 

 

また、アライアンス イノベーション ラボ テルアビブのダイレクター、アントワン=バスビル氏は、以下のように話している。

 

「この新施設の開設は、我々にとって特別なマイルストーンとなります。この地にラボを設立後、我々はイスラエルのエコシステムにおける取り組みを拡大させており、今回の件はその一環となります。

 イスラエル革新庁、テルアビブ市、テルアビブ大学とのパートナーシップにより設立した同施設が、スマートシティから技術領域まで、多岐にわたる包括的なモビリティエコシステムの構築に貢献していくことを確信しています」。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。