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2020年3月30日【テクノロジー】

豊田通商、独自コイル技術開発のアスター社に出資

NEXT MOBILITY編集部

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豊田通商は、革新的モーターコイルである「ASTコイル(※1)技術」を保有する秋田県のアスター社の第三者割当増資を引き受け、昨年6月、同社に出資した。

 

なお同出資は、豊田通商の社内ファンド「ネクストテクノロジーファンド」案件となる。

アスター社では、独自の積層技術により、従来よりも小型で高出力な高効率モーターコイル(ASTコイル)の開発に成功。

 

同技術では、自由な形状設計を実現し、その結果、モーター内の導体占積率(※2)を飛躍的に向上。モーター内の限られたスペースに最大限コイルを収めることができるため、従来の技術の延長線上では対応が難しかった、モーターの小型化や高出力化に大きく貢献すると云う。

 

 

アスター社のHPより

アスター社のHPより(上下図共)

アスター社のHPより(上下図共)

 

 

豊田通商は、重点分野であるネクストモビリティ戦略の一つとして「電動化の加速への対応」を推進。今回のアスター社への出資により、ASTコイルの本格的な事業化支援を通じて、低環境負荷社会への貢献を目指す。

 

また、次世代車載モーターへの搭載実現で、モビリティをはじめとした電動化の主要部品である高性能なモーターの安定供給を進め、さらには産業用モーターへの用途展開を進めていくとしている。

 

なお、アスターは、2019年6月に秋田県横手市に新工場を設立。現在、ASTコイルの量産体制構築に取り組んでおり、今後ASTコイルの実用化および自動車産業や航空宇宙産業、鉄道産業、電力産業などの分野への展開を進めていくとしている。

 

 

※1:ASTコイル = アスターコイル。
※2:コイルの断面積に占める導体の割合。

 

 

[アスター社の概要]

 

– 社名:株式会社アスター
– 代表者:代表取締役 本郷 武延
– 設立:2010年1月
– 所在地:秋田県横手市柳田12-3
– 従業員数:96名
– 資本金:9,000万円
– 事業概要:

・自動車関連部品製造販売。
・産業機械装置の開発・製造販売。
・医療機器の製造。
・LED照明機器の開発・製造販売。
・融雪シートの開発・製造販売。

 

 

■(アスター)高効率モーターコイルの開発:https://www.ast-aster.com/technique.html

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。