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2019年11月14日【テクノロジー】

ティアフォーら5社、自動運転タクシー実装に向けサービス実証開始

NEXT MOBILITY編集部

 

 

ティアフォー、JapanTaxi、損害保険ジャパン日本興亜、KDDI、アイサンテクノロジーの5社は、将来の自動運転タクシーの事業化に向けて、トヨタ自動車のJPN TAXI車両への自動運転システムの導入および、配車アプリや地図データ、サポートセンターを含むサービス実証実験を共同で進めることに合意した。

 

また5社は2020年夏目処に、共同開発した自動運転タクシーを用いて東京都内におけるサービス実証を行う。

1. 背景

 

これまでに、ティアフォーとアイサンテクノロジーは、オープンソースの自動運転OS「Autoware」と高精度3次元地図を利用して一般道での実証実験を重ねてきた。その実績は国内外で100カ所超。世界的にも大規模な走行データとノウハウを蓄積している。

 

また今年2月には、計画的かつ安心・安全な自動運転サービス実証を支えるインシュアテックソリューション「Level IV Discovery」を、損保ジャパン日本興亜と共同開発することで合意。

 

KDDIとは国内初となる第5世代移動通信システム(5G)を活用した複数台の自動運転車両の共同運行に成功している。

 

他方、ティアフォーとJapanTaxiは共同で、自動運転用データ収集装置を搭載したタクシー車両によるデータ収集実験を行い、自動運転走行とタクシー車両の走行比較などノウハウを蓄積してきた。

 

これらの実績を踏まえ、担い手不足による公共交通の存続危機、ひいては交通弱者への対応といった喫緊の社会課題を解決するための具体的手段として、自動運転タクシー車両の共同開発、ならびにその運行管理サービスの共同実証に向け合意した。

 

 

2. 今後目指す方向性

 

5社は、自動運転タクシーの事業化に向けて、3つのフェーズに分けて段階的に取り組みを進める。

 

<フェーズI>

 

主にJPN TAXI車両の自動運転化および走行・安全管理のための協力体制構築と技術レベルを含む諸課題の確認に焦点を充てる。

 

<フェーズII>

 

全国各地の自治体と連携し、種々の実証実験などへの共同参画を通じてサービス機能の拡充や事業モデルの精査を図る。

 

<フェーズIII>

 

事業化段階とし、自動運転タクシー車両の最終整備と共に継続的なサービス提供に必要なオペレーション体制構築を進めていく。

 

 

3. 各社の役割分担

 

事業化の過程においては、自動運転技術やリスクマネジメント、タクシー運行管理など、これまでに培ってきた各社のノウハウを束ねて、計画的かつ安心・安全なサービス実施体制を構築していく。

 

<事業化における役割分担>

 

■ティアフォー

 

・オープンソースの自動運転OS「Autoware」を活用した自動運転タクシー車両の開発。

・配車・遠隔監視等の運行管理システムの開発。

・自動運転車両オペレーターの育成。

 

■JapanTaxi(運行事業者:日本交通株式会社/※)

 

・自動運転車両を活用したサービス展開 (エンドユーザー向けマーケティング、配車アプリ開発等)。

 

※:JapanTaxiが運行管理請負として日本交通へ委託。

 

■損保ジャパン日本興亜

 

・自動運転タクシー運行にかかるリスクアセスメント。

・遠隔ドライバー・自動運転車両オペレーター用設備であるコネクテッドサポートセンターの活用。

・自動運転車両向け保険の提供。

 

■KDDI

 

・自動運転を支える5G通信ネットワークの構築、提供。

・4G LTE通信ネットワークの整備、提供。

 

■アイサンテクノロジー

 

・自動運転タクシー用の高精度3次元地図の提供。

 

 

4. 当面の活動計画

 

2019年から20年にかけて最大10台の自動運転タクシー車両(トヨタ自動車 JPN TAXI車両)を共同で開発し、東京都内における2020年夏頃のサービス実証に向けた準備を進めている。

なお、具体的な実証実験計画(日程・走行ルート等)は、確定し次第案内する。

 

 

[各社概要]

 

<株式会社ティアフォー>

 

– 本店所在地:愛知県名古屋市
– 代表者:武田 一哉
– 設立年月:2015年12月
– 主な事業内容:

・自動運転プラットフォーム開発事業。
・自動運転ウェブサービス開発事業。
・自動運転システム開発キット販売事業。
・自動運転技術の教育事業。

– HP:https://tier4.jp/

 

<JapanTaxi株式会社>

 

– 本社所在地:東京都千代田区
– 代表者:川鍋 一朗
– 設立年月:1977年8月
– 主な事業内容:情報処理サービス業
– HP:https://japantaxi.co.jp/

 

<損害保険ジャパン日本興亜株式会社>

 

– 本店所在地:東京都新宿区西新宿1-26-1
– 代表者:取締役社長 西澤 敬二
– 設立年月:1888年10月
– 主な事業内容:損害保険業。
– HP:https://www.sjnk.co.jp/

 

<KDDI株式会社>

 

– 本社所在地:東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号ガーデンエアタワー
– 代表者:代表取締役社長 髙橋 誠
– 設立年月:1984年6月
– 主な事業内容:電気通信事業。
– HP:https://www.kddi.com/

 

<アイサンテクノロジー株式会社>

 

– 本社所在地:愛知県名古屋市中区錦三丁目7番14号
– 代表者:代表取締役社長 加藤淳
– 設立年月:1970年8月
– 主な事業内容:

・公共測量・登記測量・土木建設業向けCADシステムの設計・開発・販売及び保守業務。
・世界座標化への解析ソフト・変換モジュールの受託開発業務。
・三次元地図整備のためのソフトウェア研究開発業務。
・三次元地図計測業務。
・モービルマッピングシステム販売事業。

– HP:https://www.aisantec.co.jp/

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松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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