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2019年6月20日【環境/エネルギー】

豊田通商ら、自動車樹脂リサイクル実証事業を受託

NEXT MOBILITY編集部

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豊田通商と矢野経済研究所、いそのは、自動車に使われている樹脂素材のCar to Carリサイクル(※1)の可能性を探る実証事業を、自動車リサイクル高度化財団から受託した。

 

実証事業は2017年からの継続案件で、4月に開始。3年目となる今年が最終年度となる。

1. 背景と目的

 

この実証は、自動車リサイクルに関わる審議会等で提言されている「自動車リサイクルの高度化及び自動車ユーザーのリサイクル料金負担低減」に資する実証事業として、自動車リサイクル高度化財団による「平成29年度自動車リサイクルの高度化等に資する調査・研究・実証等に係る助成事業」に採択。マテリアルリサイクルを行うためのコストと品質を評価するもので、今年で3年目を迎える。

 

 

2. 2018年度の実証結果と2019年度の実証内容

 

2018年度は、外装3部品に加え内装品4点を回収対象とし、中部地区・関東地区の協力解体事業者合計12社で使用済自動車約2,000台から10.1トンのPP(ポリプロピレン)樹脂を回収。

 

車体から取り外した部品からビスなどの細かい異物の除去を中心に、解体作業の時間を短縮した上で採算性をあげることについて、コスト面での課題が残った。

 

3社は、3年目となる今年、自動車部品としての仕様に耐えうる強度などの物性面や、新車の部品素材として安定した数量を確保するための更なる検証を進めるため、解体数量の増加を目指す。

 

 

 

<今年度の検証内容>

 

①回収したリサイクル樹脂を新車向けの素材として採用するためのリサイクルコストの改善。

②回収したリサイクル樹脂の品質確認と品質の向上。

③新車の部品素材として安定した数量が確保できるかの検証。

 

協力会社は、昨年と同様の12社で、樹脂回収量は昨年度の倍にあたる使用済自動車約4,000台から、20トンの回収を予定。

 

コストについては、解体作業の専門家の意見も取り入れ、解体作業の時間短縮に取り組むとともに、回収樹脂の輸送方法の効率化にも取り組む予定だと云う。

 

<解体業者一覧(50音順)>

 

■中部地区

 

・株式会社小林商店
・城北自動車興業株式会社
・ニュー岩田株式会社
・有限会社丸大産業
・有限会社森田車輌
・株式会社山内商店

 

■関東地区

 

・株式会社茨城オートパーツセンター
・浦和自動車解体株式会社
・株式会社エコアール
・有限会社貝塚商会
・京葉自動車工業株式会社
・有限会社昭和メタル

 

 

[プラスチックリサイクルの現状]

 

自動車に使用されている樹脂は、現在サーマルリサイクル(※2)が多く、取り外しのコスト高や経年劣化、物量確保の実現性に課題があるため、再生利用は進んでいない。

 

また、自動車の軽量化にともない、樹脂素材の部品使用が増えるなか、樹脂のマテリアルリサイクル(※3)は、Car to Carリサイクルの主要課題の一つとなっている。

 

なお、実証事業の検証で、ASR(※4 / 樹脂部品が約3分の1を占める)削減ができれば、自動車リサイクル料金のユーザー負担軽減につながる可能性もあるとしている。

 

 

※1)Car to Carリサイクル:使用済み自動車から回収される資源を再び自動車を製造の原料として使用すること。
※2)サーマルリサイクル:原料として再資源化できない資源を燃料資源として利用すること。
※3)マテリアルリサイクル:廃プラスチックをプラスチック製品の原料として使用すること。
※4)ASR:Automotive Shredder Residue (自動車破砕残さ)のこと。現在使用済み自動車を構成する部品・材料のうち約20%がASRになっている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。