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2020年1月28日【アフター市場】

タカタ由来のリコール未改修車、車検停止が拡大

NEXT MOBILITY編集部

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国土交通省は、タカタ製エアバッグのリコール改修を促進するため、未改修車両を車検で通さない措置の対象車両を5月1日から順次拡大する。

 

 

1.背景

 

国交省は、タカタ製エアバッグについて、異常破裂して金属片が飛散する不具合が発生しているため、平成21年以降、総台数2,106万台(令和元年11月末時点)のリコールを実施した。

 

加えて、これらのリコール対象車のうち、特に異常破裂する危険性の高い車両で未改修のものを対象に、平成30年5月1日から車検で通さない措置を講じ、その対象を、[1]エアバッグの製造管理が不適切であったもの、または[2]国内で異常破裂したエアバッグと同じタイプで生産から9年以上経過したものを搭載した車両としている。

 

 

 

 

今回、上記措置の開始から時間の経過とともに、国内で異常破裂したエアバッグと同じタイプを搭載した車両について、新たに生産から9年以上経過したものがあること等から、これらを、順次、車検で通さない措置の対象とする。

 

 

 

 

なお、現行の対象範囲(平成30年5月施行)と、今回追加となる対象範囲(令和2年5月および令和4年5月、令和6年5月施行)の車種は、<http://www.mlit.go.jp/report/press/content/001326085.pdf>を参照。

 

また、現在、タカタ製エアバッグのリコールを届出している以下の自動車メーカー等においては、今回の措置の対象となる車両はないとのことだ。

 

FCA ジャパン株式会社、Tesla Motors Japan 合同会社、ニコルレーシングジャパン合同会社、日野自動車株式会社、フェラーリ・ジャパン株式会社、フォード・ジャパン・リミテッド、McLaren Automotive Asia Pte Ltd、UDトラックス株式会社

 

 

2.措置の概要

 

施行日までにユーザーに対して改修の必要性について周知している、平成30年4月以前にリコール届出されているもので、次の未改修車を対象範囲として、5月1日から車検を通さないこととする(令和元年11月末時点で対象台数約24万台)。

 

[1]エアバッグの製造管理が不適切であったもの。

 

[2]国内で異常破裂したエアバッグと同じタイプを搭載し、平成25年4月1日より前に製作された自動車(=生産から9年以上経過したエアバッグを搭載した自動車)。

 

また以降、上記同様に、未改修車両を自動的に車検停止の対象とする(令和元年11月末時点で対象台数約26万台)。

 

なお、現時点で対象としない未改修車両についても、不具合事例を収集し、危険性が高いと判断した場合には対象に追加する。

 

 

[問い合わせ先]

 

・国土交通省自動車局審査・リコール課 多田、片山

電話:03-5253-8111 (内線42363)/直通:03-5253-8597/FAX:03-5253-1640

 

・自動車メーカー問い合わせ先(PDF):http://www.mlit.go.jp/report/press/content/001326086.pdf

 

 

 

■(国交省)未改修車両の車検停止措置がとられている現行の対象範囲(平成30年5月施行)と、今回追加となる対象範囲(令和2年5月および令和4年5月、令和6年5月施行)の車種(PDF):http://www.mlit.go.jp/report/press/content/001326085.pdf

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。