NEXT MOBILITY

MENU

2019年4月25日【テクノロジー】

トヨタ本社の新研究施設一部運用開始。ニュル参考のテストコース

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

トヨタ自動車は、豊田市と岡崎市にまたがる山間部に建設を進めてきた新たな研究開発施設のうち、カントリー路を中心とした中工区の工事が完了し、4月25日から「トヨタテクニカルセンター下山(Toyota Technical Center Shimoyama)」として施設の一部運用を開始した。

トヨタ自動車・ロゴ

トヨタは、豊田市本社地区から約30分の立地に新設したテストコースの厳しい走行環境で、クルマを徹底的に鍛え上げ、さらなる「もっといいクルマづくり」に挑戦。

 

将来のクルマに求められる走行性能や環境性能、安全性をより高い水準で実現し、世界中の顧客に「もっといいクルマ」を届けるため、豊田市の本社地区における研究開発機能を強化していくとしている。

 

 

 

 

 

同施設の2023年度の本格稼働までにトヨタは、総額約3,000億円を投資。現在、用地取得や施設建設を進めており、完成時には約3,300人の従業員が同施設で勤務する予定。

 

この内、今回運用を開始した全長約5.3kmのカントリー路は、世界屈指の過酷なコースとして知られるニュルブルクリンクを長年走りこんできた経験を基に、自然の地形を活かした約75メートルの高低差と多数のカーブが入り組んだ、厳しい走行環境を持つテストコースとして設計。先ずは、評価ドライバーを中心に約50名が勤務する。

 

 

 

 

この施設の竣工に当たり、社長の豊田章男氏は、以下のように話している。

 

「Toyota Technical Center Shimoyamaの建設に対し、構想段階から長期間に亘り、様々なご助言、ご配慮、ご協力をいただきました愛知県、豊田市、岡崎市、そして何よりも地元の皆様に心より感謝申し上げます。

 

これまで5大陸走破プロジェクトやニュルブルクリンク24時間耐久レース、世界中での様々なテスト走行などの場などを通じ、道と語り、クルマと語ることで“もっといいクルマづくり”を目指してきました。

 

今回、それらの経験を元に、世界中の多種多様な“道”を新たなテストコースに再現しました。世界中でのテスト走行に加えて、新たなテストコースが再現する厳しい走行環境のもとで、全てのクルマを徹底的に鍛え上げ、クルマ本来の走る喜びを持ったクルマづくりに挑戦してまいります。

 

CASEによるモビリティのあり方が大きく変化する時代だからこそ、現地現物でのリアルなクルマづくり、感性性能には徹底的にこだわり、お客様に笑顔をお届けできるよう努力してまいります」。

 

 

 

 

また同施設には、2023年度の本格稼働時までに、東工区には高速評価路や世界各地の特殊な路面を再現した特性路を、西工区には車両開発施設を設置し、緑に囲まれたオープンな環境を整備。

 

環境保全の取り組みとして、敷地面積(約650ha)の約7割で、その土地本来の森林を残し、保全を行うことに加え、緑地を新たに造成するなどし、自然環境の適切な維持・管理に努めているとしている。

 

 

 

 

[トヨタテクニカルセンター下山の概要]

 

– 名称:Toyota Technical Center Shimoyama
– 所在区域:豊田市(旧下山村)および岡崎市(旧額田町)の一部
– 事業面積の内訳:

<用途、面積、総面積に占める割合>
・施設用地、159.2ha、24%
・道路、7.1ha、1%
・調整池等、16.2ha、3%
・造成緑地、81.8ha、13%
・残置森林等、386.5ha、59%
・総面積、650.8ha(6.508km2)、100%

– 事業主体:

・用地造成工事:愛知県企業庁
・施設建設工事:トヨタ自動車株式会社

– 施設概要:

・カントリー路(約5.3km)
・車両開発施設
・高速評価路(2023年度までに稼働予定)
・特性評価路(2023年度までに稼働予定)

– 投資額:約3,000億円
– 従業員数:約3,300名(2023年度完成時・予定)

※今回の稼働開始時は、約50名。

 

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。